第41回SWO研究会プログラム

■日時:2017年2月26日(日)-27(月)

■会場:福岡県福岡市 「休暇村志賀島」

■主催:人工知能学会 セマンティックウェブとオントロジー研究会(SIG-SWO)

■参加費:無料 ※宿泊費・交流会参加費・特別企画参加費は有料です。合計18,000円程度の予定です。当日現金をご用意ください。

■テーマ:セマンティックウェブとIoT,および一般

第41回研究会は,恒例の合宿形式で行います.ゆっくりと時間をかけた議論をする絶好の機会ですので,ぜひ,ご参加ください.  

近年,セマンティックウェブ技術をWWWだけでなく,IoT(Internet of Things)に応用した研究開発が進められています.今回の研究会では「セマンティックウェブとIoT」を特集テーマとして研究発表を募集し,セマンティックウェブとIoTの要素技術や関連技術に関する議論を行います.具体的には,エネルギー,交通,行政サービスなどの都市インフラ,医療や介護などの生活インフラ,サービスロボット,センサデバイス,Webサービスへのセマンティックウェブの応用など,実デバイスの利用の有無を問わず,セマンティクスに基づくデータ利用を目指した幅広い研究を想定しています.これらに限らず,セマンティックWebとオントロジーに関する一般テーマの発表も行われます.

また,通常の研究発表とは別に,ISWC2016の本会議で発表された全論文について,参加者で分担して読み,概要(各論文スライド1枚での説明を想定)を共有する「ISWC2016サーベイ発表」を企画しております.

当日の飛び入り参加も可能ですので,皆さまのご参加をお待ちしております.

ご宿泊をご希望の方は,2017年2月16日(木)までにsigswo-kanji@ai-gakkai.or.jp宛にご連絡下さい.

なお,参加希望が多い場合には,部屋が確保できない可能性があることをご了承ください.

■スケジュール概要

1日目 12:30-12:50     JR西戸崎駅から送迎バス(最大27名)で休暇村入口へ

           13:30~18:10 研究会

           18:30~20:30 懇親会

           21:30〜22:30    ナイトセッション

2日目 9:00~12:30   研究会

           13:00-13:20       休暇村入口から送迎バス(最大27名)でJR西戸崎駅へ

■研究発表セッション

2月26日(日)

12:30-12:50 JR西戸崎駅から送迎バス(最大27名)で休暇村入口へ

13:30-13:35 開会の挨拶

13:35-14:00 一般講演 SIG-SWO-041-01 (25分)

ドメイン注目概念の選択による問題領域の知識構造の比較-環境・サステイナビリティ領域を対象に -

○熊澤輝一(総合地球環境学研究所),古崎晃司(大阪大学)

本発表では、オントロジーを介した環境・サステイナビリティ領域知識間の因果論理構築支援に着目する。そして、各ドメインが注目している概念の違いにより問題領域の見え方がどのように変わるのかを、オントロジーから因果論理を探索・抽出する支援ツールによる可視化を通して確認する。

発表資料(2017/02/21公開)

14:00-14:25 一般講演 SIG-SWO-041-02 (25分)

DNNを用いたRDF上の単語間の関係の予測

○大貫陽平, 貫井駿,村田剛志(東京工業大学 情報理工学院 情報工学),稲木誓哉,邱シュウレ,渡部雅夫,岡本洋(富士ゼロックス(株) 研究技術開発本部)

オントロジー構築では空白部分の補完のために単語間の関係の予測が重要である。RDF上の単語と関係性を埋め込み予測を行う仕組みとしてはTransEやTransRがある。本研究ではRDFのトリプルのうち主語と目的語を入力、述語を出力とするDNNを用いて学習を行った。実験の結果、主語と目的語から述語を予測するというタスクにおいてTransEやTransRなどよりも高い精度を得ることができた。

発表資料(2017/02/21公開)

14:25-15:00 一般講演 SIG-SWO-041-03 (35分)

SPARQL Endpointを利用したメタデータインスタンスに基づくドメインモデル推定

○金城良大,永森光晴,三原鉄也,杉本重雄(筑波大学 情報学群 情報メディア創成)

本研究ではLODのドメインモデルを推定することを目的とする。ドメインモデルに組み込むべき重要なタームは必然的にインスタンスに存在する。そこでメタデータインスタンスに基づく推定手法を提案する。

発表資料(2017/02/21公開)

15:00-15:25 一般講演 SIG-SWO-041-04 (25分)

Split4Blank: ブランクノードを多く含むRDFファイルの分割ツール

○山口敦子,山本泰智(ライフサイエンス統合データベースセンター)

RDF データセットの大規模化により,トリプルストアに対して,より効率的なロード方 法が求められている. 一つの有効な手段として,RDF データのファイルを分割し,並列にロー ドする方法が挙げられる.しかしながら,ブランクノードはグローバルな ID を持たないため, 同じブランクノードが別のファイルに分割されて並列ロードされると,ストア内では一般に同じ ノードとして扱われない.そこで,同じブランクノードは同じファイルに含むよう,かつ,でき るだけ分割後のファイルの最大サイズが小さくなるよう分割するツール Split4Blank を開発し た.本稿では,ツール設計の背景となった,問題の定義およびアルゴリズムについて述べる.さ らに,実データ及び架空データによるファイル分割の計算機実験を行い,計算時間に関する傾向 について議論する.本ツールは https://github.com/acopom/split4blank より利用可能である.

発表資料(2017/02/21公開,2017/02/26更新

15:25-15:40 一般講演 SIG-SWO-041-05 (15分)

SPAIDA: 関係性の動的な補完機構を用いたSPARQLクエリ実行機構の提案

○足立拓也(静岡大学情報学部),福田直樹(静岡大学学術院情報学領域)

本研究では,クエリ記述に使用したオントロジーとクエリ対象のオントロジーのバージョン違いなどの状況に適用可能な,関係性の動的な補完機構の設計を示し,本機構を用いてSPARQLクエリを実行できるシステムについて述べる.本機構を用いることにより,検索対象のエンドポイントにオントロジーの情報がない場合,入力として与えたオントロジーを用いて,マッピングによる関係性の補完を行うことによって,SPARQLクエリの記述を支援できると考えられる.

発表資料(2017/02/21公開)

15:40-15:55 休憩 (15分)

15:55-16:10 一般講演 SIG-SWO-041-06 (15分)

ホーン節に基づいた論理によるOWLオントロジー修正機構の試作

○山田直希(静岡大学情報学部),福田直樹(静岡大学学術院情報学領域)

OWLオントロジーは矛盾を含む場合があり,推論結果に矛盾が生じるOWLオントロジーを推論付きLODエンドポイント上で用いると,推論付きLODエンドポイントの実行においてエラーが発生し,推論付きSPARQLクエリの実行を行えないことがある.本研究では,OWLオントロジーの矛盾に対する修正事例を蓄積し,蓄積したデータを利用し,具体的な修正事例から抽象的な修正方法を発見するための機構について述べる.

発表資料(2017/02/21公開)

16:10-16:25 一般講演 SIG-SWO-041-07 (15分)

議論に基づく合意形成支援における議論構造を考慮した議論過程LODの閲覧支援機構の設計

○福田直樹(静岡大学)

本発表では,議論に基づく合意形成支援において,過去の議論課程やその構造をLOD化し,その閲覧・提示支援を行う機構の設計について述べる.

発表資料(2017/02/24公開)

16:25-16:40 一般講演 SIG-SWO-041-08(15分)

郷土食による地域理解支援システム「もちマップ」の試作

○河村郁江,伊藤孝行(名古屋工業大学大学院工学研究科)

郷土食は,地域の産物を活用した食べ物であり, 郷土食をよく知ることは, 地域の理解や知見につながる. 2013年に和食がユネスコの無形文化遺産に登録され, 近年食に関する関心が高まっているが, 郷土食は地域ごとの解釈が異なることや, 時代による食生活の変化等により, 元々の成り立ちは分かりにくくなっている. 本研究では,郷土食を通じ地域を理解するためのもちマップを試作し郷土食の情報を位置, 属性, および統計情報と共に見ることで地域理解を深める提案をする.

発表資料(2017/02/24公開)

16:40-17:05 一般講演 SIG-SWO-041-09 (25分)

国際会議参加者の移動履歴の収集とLOD化の試み

○古崎晃司(大阪大学産業科学研究所),深見嘉明(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科),横山輝明(神戸情報大学院大学情報技術研究科)

本発表では,国際会議ISWC2016の参加者から募った協力者にGPSデバイスを配布して収集した移動履歴を,LOD化する取り込みについて報告する.収集したデータは,オープンデータから取得したPoint of Interest(POI)情報を用いてRDFデータに変換し,POI間の移動経路を表すLODとして公開した.

発表資料(2017/02/25公開)

17:05-17:40 一般講演 SIG-SWO-041-10 (35分)

放置自転車問題における因果関係を含むLODの半自動的な構築手法の提案

○江上周作(電気通信大学),川村隆浩(電気通信大学,科学技術振興機構),古崎晃司(大阪大学),大須賀昭彦(電気通信大学)

本研究では放置自転車問題解決に向けて,放置自転車の因果関係を含むLODをWeb情報や行政のデータをもとに半自動的に構築する手法を提案する.

発表資料(2017/02/24公開)

17:40-18:10 特別講演  (30分)

Semantics Description Lifecycle in IoT eco-system according to Business Flow

梶本一夫(パナソニック株式会社)

発表資料 (2017/02/25公開,2017/02/26更新)

18:30-20:30 交流会

21:30-22:30 ナイトセッション

2月27日(月)

9:00-9:25 一般講演 SIG-SWO-041-11 (25分)

D'ownLOD: LODのためのラピッドプロトタイピングプラットフォーム

〇的野晃整 (産業技術総合研究所)

LOD はオープンデータや Web of Data, セマンティックWeb などの要の技術として期待を浴びているが,LOD は分野を横断するデータ同士が相互にリンクしていることや,フォーマットが統一していることなどの特徴から,ラピッドプロトタイピングに適したデータである.本稿では LOD のための ラピッドプロトタイピング プラットフォームとしてD'ownLOD を提案する.D'ownLOD によって,ダウロード可能で単体で動作可能な LOD を使った web アプリケーションを容易に実装できる.

発表資料(2017/02/21公開)

9:25-9:40 一般講演 SIG-SWO-041-12 (15分)

ホリスティック クラウド指向デバイスアーキテクチャ

○大橋正(アイリクト)

FPGAを実装したデバイスのアーキテクチャをクラウド上に展開し、必要ハードウェア及びソフトウェアコンポーネントをlinked open data により収集し、得られたオブジェクトを個々のデバイスへコンフィグレーションする「ホリスティック・クラウド指向デバイス・アーキテクチャ(ADHoCC)」について発表する。

発表資料(2017/02/21公開)

9:40-10:05 一般講演 SIG-SWO-041-13 (25分)

日本語WiktionaryのLOD化

○鵜飼孝典,小林賢司(富士通研究所)

本稿では,我々が先に作成した日本語Wiktionaryのデータと日本語WordNetを結合し,さらに日本語DBpediaとも結合する.これにより,日本語WordNetと日本語Wiktionayを一体とした日本語辞書として用いることができるようになる. また, 日本語DBpediaにおいては,DBpediaが持たない同音異義語など文法的な関係を用いたリンクを使った探索が可能になる.

発表資料(2017/02/21公開)

10:05-10:30一般講演 SIG-SWO-041-14 (25分)

農作業基本オントロジーに基づく米の生産費統計調査の自動化

○朱成敏,武田英明 (国立情報学研究所),

法隆大輔,竹崎あかね,吉田智一 (農業・食品産業技術総合研究機構農業技術革新工学研究センター)

農作物生産費統計は農作物の一定単位を生産するために消費される経済費用の合計てあり、農作物の生産はもちろん国の経済政策の策定や予測においても重要な指標となる。調査方法は対象農家に作業日誌や現金出納帳などの関連資料を配布し、その自計調査を基本としている。その後、職員による地域毎のデータ統合により統計を行う。しかし、農業ITシステムが普及されて農家の場合、システムから発生されたデータを連携することでこれらの調査を自動化することが可能となる。そこで、本研究では米作を対象に統計調査におけるデータ統合の問題点を考察し、農作業基本オントロジーによる農産物生産費の統計調査の自動化について検討する。

発表資料(2017/02/21公開)

10:30-10:40 休憩 (10分)

10:40-12:20 ISWC2016サーベイ発表 (100分)

※1人7-8分を想定

発表資料[スライド](2017/03/16公開)

分担希望者

1. 江上周作(電気通信大学)

2. 後藤孝行(九州大学)

3. 古崎晃司(大阪大学)

4. 野本昌子(ヤフー株式会社)

5. 福田 直樹(静岡大学)

6. 足立拓也(静岡大学)

7. 加藤 文彦(国立情報学研究所)

8. 河村郁江(名古屋工業大学大学院工学研究科)

9. 山口敦子(ライフサイエンス統合データベースセンター)

10. 山田直希(静岡大学情報学部)

11. 亀田尭宙(京都大学 東南アジア地域研究研究所)

12. 朱成敏(国立情報学研究所)

13. 山中遼太(日本オラクル株式会社)

12:20-12:30 閉会の挨拶 (10分)

13:00-13:20  休暇村入口から送迎バス(最大27名)でJR西戸崎駅へ