第37回SWO研究会

■特集テーマ:「Linked Dataプラットフォーム」,および一般

■日時:2015年11月13日(金) 10:00-17:30

■会場:慶応義塾大学日吉キャンパス来往舎 2階 大会議室2

■主催:人工知能学会 セマンティックウェブとオントロジー(SWO)研究会

■参加登録:合同研究会2015のWebサイトからお願いいたします.

オープンデータやLinked Dataの公開と活用が広がるにつれ,これらのデータを利用したアプリケーションを開発提供するための基盤となるソフトウェアの開発が進みつつあります.基盤ソフトウェアは,トリプルストアやRDF変換など特定の機能を提供するものから,基本的な機能をパッケージ化したものまで多岐に渡っています.こうしたLinked Dataプラットフォームの開発は欧米が先行していますが,国内においても開発が広がりつつあります.

そこで,今回の研究会では「Linked Dataプラットフォーム」を特集テーマとしまして,Linked Dataプラットフォームの構築や運用における研究成果,技術課題などに関するものを中心とした研究発表を行います.

また,パネルディスカッションでは,Linked Dataプラットフォームの研究開発に取り組まれている方々をお迎えし,システムや活用事例などの紹介を交えながら,技術課題と今後の展望について意見交換を行います.

今回の研究会は,人工知能学会 合同研究会2015内で開催されます.他の研究会と合わせての参加をご検討いただけますと幸いです.是非参加をご検討下さい.

■研究会プログラム

10:00-10:05 開会の挨拶

10:05-12:00 パネルセッション:「Linked Data プラットフォーム」

司会:長野 伸一 (東芝)

パネリスト(50音順,敬称略):

下山 紗代子 (一般社団法人リンクデータ 代表理事/Linked Open Data チャレンジ 2015 実行委員会 事務局長)

千葉 啓和 (基礎生物学研究所)

年岡 晃一 (中部大学)

森川 裕章 (株式会社富士通研究所)

<第1部:プラットフォーム紹介>

10:05-10:20 SparqlEPCUが提供するLOD開発プラットフォーム

年岡晃一 (中部大学)

発表スライド(2015/11/23 公開)

10:20-10:35 Linked Data活用を促進するLOD4ALL

森川裕章 (株式会社富士通研究所)

発表スライド(2015/11/23 公開)

10:35-10:50 LinkData.orgによるオープンデータのスタートアップ支援

下山紗代子 (一般社団法人リンクデータ 代表理事/

Linked Open Data チャレンジ 2015 実行委員会 事務局長)

発表スライド(2015/12/01公開)

10:50-11:05 SPANG:コマンドライン環境でのSPARQL利用促進

千葉啓和 (基礎生物学研究所)

発表スライド(2015/11/23 公開)

<第2部:パネルディスカッション>

11:05-12:00 第1部プレゼンターとのディスカッションを行います.

12:00-13:20 昼食

13:20-14:30 【合同企画】優秀賞記念講演(シンポジウムスペース)

14:30-15:00 休憩

15:00-15:15 一般講演 SIG-SWO-037-01 (15分発表)

既存RDBを効率的にRDF化する支援ツールD2RQ Mapper

○山本泰智, 片山俊明 (ライフサイエンス統合データベースセンター)

関係データベース (RDB) に格納されている貴重な生命科学分野のデータは依然として多いと想定される一方で、UniProtやMeSHなど、RDF化されたデータベースも公開されつつある。より多くのデータベースがRDF化され、公開されることを加速するため、RDBのデータはそのままに、RDFとしても公開可能とするツールの存在が望まれるが、その一つとしてD2RQがあり、広く使われている。しかしD2RQは手間のかかる手作業をともなう、RDBデータをRDF化するためのルール集を必要とする。そこで、我々はウェブインターフェースを用いて効率良くルール集の記述を行えるD2RQ Mapperを開発したので報告する。

発表資料(2015/10/29 公開)

15:15-15:40 一般講演 SIG-SWO-037-02 (25分発表)

LODとRDFを用いた物理量変換

○山根昇平, 鵜飼孝典 (富士通研究所)

運動による消費カロリーなど目に見えない量をご飯茶碗何杯分のご飯などの直感的な量に変換する場面は多い.この変換は, 例えば, ご飯100gのカロリー(単位間の変換ルール)とご飯茶碗1杯に平均的に入るご飯の量(事実)の組み合わせで計算される.本発表では, 単位間の変換ルールと事実をLODをもちいてRDFで表現し, RDF推論によって変換を行なう方法を提案し, アプリケーション事例を紹介する.

発表資料(2015/10/29 公開)

15:40-16:05 一般講演 SIG-SWO-037-03 (25分発表)

RDFグラフの冗長な特徴表現に対するカーネル関数

○荒井大地, 兼岩憲 (電気通信大学 情報理工学部 情報・通信工学科)

RDFデータは表現力に富む一方で,機械学習の対象として見ると情報過多になりがちである.本研究では,RDFデータで記述されたリソースを効率よく分類するために,冗長なRDFグラフの特徴表現を削減するカーネル関数を提案する

発表資料(2015/10/29 公開)

16:05-16:15 休憩

16:15-16:40 一般講演 SIG-SWO-037-04 (25分発表)

日本語版WC3(Wikipedia Category Consistency Checker)

-- 日本語版Wikipediaのカテゴリに所属するページのメタデータの一貫性の分析 -- 

○吉岡真治 (北海道大学大学院情報科学研究科)

本研究では、日本語版Wikipediaのカテゴリに所属するページのメタデータの一貫性を日本語版DBpediaを用いて分析する日本語版WC3(Wikipedia Category Consistency Checker)と、その分析事例を紹介する。

発表資料(2015/10/29 公開)

16:40-17:05 一般講演 SIG-SWO-037-05 (25分発表)

Linked Dataにおける述語の意味を規定する方法

○山田隆弘 (宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)

Linked Dataでは「主語+述語+目的語」の三つ組によって情報を記述するが、Linked Data記述用言語では、述語の意味を規定する方法は用意されていない。本発表では、言語学の意味論で使用されている語彙概念構造の手法を用いてLinked Dataにおける述語の意味を規定する方法を提案する。

発表資料(2015/10/29 公開)

17:05-17:20 一般講演 SIG-SWO-037-06 (15分発表)

DICOM情報オブジェクト定義ライブラリ「Ontology4DICOM」の開発

○小林達明 (Visionary Imaging Services, Inc.)

医用画像の国際標準規格であるDICOM規格は、CT画像やMR画像などの画像の情報オブジェクト定義を定めている。本研究では、これらの画像を対象とした情報オブジェクト定義を、一定の知識表現にてオントロジーとして表現した「Ontology4DICOM」を開発している。このオントロジーは①医用画像情報オブジェクト定義についてのDICOM規格そのものをSemantic Web標準規格で表現することによるデータのネットワークに関する水平性・分散性の向上、②イメージングワークフローを効率化するためのモジュールの開発(ベンダーニュートラルなDICOMデータの標準化の作業の高効率化やDICOMデータを柔軟にクエリするためのDICOMサーチエンジンのメタデータクエリモジュールとしての機能など)など、医用画像を取り扱う臨床、教育、研究などで医用画像を効果的に取り扱うための知識基盤となりえる。

発表資料(2015/10/29 公開)

17:20-17:30 閉会の挨拶

18:00-20:00頃 合同研究会 懇親会(ファカルティラウンジ)