第4回SWO研究会

日 時:

2003年11月21日(金)

場 所:

国立情報学研究所 12階会議室 (1213)

〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 12階

http://www.nii.ac.jp/help-j.html

参加費等:

どなたでも無料で参加できます.事前申し込みなども不要ですので,直接会場へお越しください.

資料:

こちら から今回の研究会の原稿を一括してダウンロードできます.ZIP形式で圧縮しています.

研究会資料 SIG-SWO-A302(ZIPファイル,2.51MB)

原稿を各発表毎にダウンロードしたい方は下記のプログラムからダウンロードしてください.

プログラム:

9:30-9:40 開会の挨拶(委員長)

9:40-12:00 一般発表 (35分×4件)

1. 自然言語処理と蓋然的なセマンティックウェブ

○荒川直哉

今回の発表では、自然言語処理により生成される「知識」は蓋然的なものであるため、ウェブ上で公開されるならば、確実度などのメタ情報を伴わせることが望ましい、ということを論じる。さらに、自然言語処理により生成され、ウェブ上の知的な情報処理に役立つような(統計的な)知識について、その種類や、獲得および利用の方法についての議論を行う。

原稿: (314KB)

2. 水平統合とオントロジー

○木村吉博

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境学専攻

(ECOM 公証認証WG TF7技術顧問)

文脈(セマンティック)の違いを乗り越えての相互運用が必要となるであろう典型的な場面として、異業種間での水平的なシステム統合を考察する。その上で、SAMLメッセージングを用いるWebサービスと組合せての、ハイブリット型のP2Pによるシステム統合のシナリオを提示する。

原稿: (58KB)

3. モバイル環境下におけるサービス利用のためのタスク知識記述および実行環境

○菊地 悠*1,津田雅之*2,富岡淳樹*1,長沼武史*1,倉掛正治*1

1) NTTドコモ マルチメディア研究所

2) NTTドコモ 移動機開発部

様々なネットワークに多様なサービスや情報が提供され、このような情報を携帯電話などの移動端末を介して利用することが可能になってきたが、数多くの情報・サービスを利用するためにはユーザ自身のノウハウによるところが大きい。本発表ではユーザがモバイルサービスを利用する際に必要となる知識をタスクオントロジの枠組みで表現し、簡便にサービスを提供するための記述要件および利用方法の検討内容について発表を行う。

原稿: (460KB)

4. Boostingを用いた評判の信頼性評価方法

○荒井幸代,村上陽平,杉本悠樹,田仲正弘

京都大学大学院 情報学研究科 社会情報学専攻

Web情報の利用におけるデータ(情報)の信頼性に焦点をあて“信頼性を保証するためのフィルタリング機能”を実現する方法を提案する. 信頼性評価の一つに,コンテンツやCollaborative Filteringをベースにした評判に基づく方法があるが,問題点として,統計量評価に十分なサンプル数が集められないことがあげられる.提案手法は,サンプル収集対象をWeb全体に広げ,(つまり,あるサイトに集められた任意の提供情報に限定しない),能動的に評価情報を収集することによってサンプル数の不足を補うと同時に,ブースティングを用いて評判を統合し,Web上の評判情報の信頼性を評価する.従来のAd Hocな評判の統合手法とは異なり,統合した値に対する精度に理論的証明があるが,ノイズの多いWeb情報に対してどの程度有効であるかを考察し,これを報告する.

原稿: (167KB)

13:00 - 14:45 一般発表 (35分×3件)

5. RDF検索言語xRQLの提案と実装

○角野宏光*1,小俣栄治*1,石川憲洋*1、ヨハン・イエルム*2、朱 仲武*3、宮津 和弘*3

1)NTTドコモ マルチメディア研究所

2)エリクソンリサーチ

3)日本エリクソン株式会社

本稿では我々の設計したRDFの検索言語 XML-based RDF Query Language (xRQL)について紹介する。xRQLは既存のRDFの検索言語で不足していたデータベースの操作、検索結果の設定等の機能を備えたXML形式の言語である。また本稿では、我々の実装した xRQLデータベースエンジンについても紹介する。

原稿: (257KB)

6. バイオロジーにおける高次知識の体系化:パスウェイデータベースとオントロジー

○福田賢一郎*1,高木利久*2

1) 産総研 生命情報科学研究センター

2) 東京大学大学院 新領域創成科学研究科

生物学分野では生命現象の分子機序を説明する”事柄間の関係の組み合わせ”などの高次知識がますます重要になってきている。多様で不均一な粒度の要素が複雑に組み合わさって構成されるこれら知識のデータベース化にはオントロジーを強く意識した知識システムが不可欠となる。本発表では我々の構築しているシグナル伝達パスウェイデータベースについて報告する。 

原稿: (665KB)

7. デバイスオントロジーに基づくシグナル伝達機能オントロジーの構築

○高井貴子*1,溝口理一郎*2,高木利久*3

1) 東京大学大学院 情報理工学系研究科

2) 大阪大学 産業科学研究所

3) 東京大学大学院 新領域創成科学研究科

生物のゲノムと機能の関係を解析するためには、機能データのデータベース開発が必要であるが、これまで機能を記述する首尾一貫した形式がなかったため、データは蓄積されるものの比較や推論が不可能であった。本研究ではデバイスオントロジーを応用してシグナル伝達機能のオントロジーを構築し、これを基準とすると、機能の首尾一貫した記述が可能であることを見出した。 

原稿: (359KB)

14:50 - 16:00 一般発表 (35分×2件)

8. Webコンテンツの分析に基づくオントロジー構築および情報整理の試み

○松平正樹,上田俊夫,大沼宏行,森田幸伯

沖電気工業(株)

我々は、オントロジーを用いた情報収集・抽出システムを開発している。本稿では、システムの概要と、IT技術に関するイントラネットおよびインターネットコンテンツの分析に基づくオントロジー構築について説明し、イベント情報の属性抽出実験について報告する。

原稿: (435KB)

9. 宇宙システムの開発・運用支援のためのオントロジーによる知識共有・知識連携

○加藤義清*1,筒井良夫*1,小路悠介*2,來村徳信*2,溝口理一郎*2

1) 宇宙航空研究開発機構

2) 大阪大学 産業科学研究所

宇宙システムに代表される大規模・複雑システムの開発・運用を成功させるにはプロジェクト内での知識共有・知識連携が鍵となる.本発表ではオントロジーアプローチによる宇宙機の信頼性を向上させるタスクに関わる知識共有・知識連携の実現への取り組みについて述べる.

原稿: (372KB)

16:15 - 17:45 パネルディスカッション

10. ISWC2003 に見るセマンティックウェブ研究動向 - ISWC2004 に向けて

赤埴淳一*1,和泉憲明*2,川村隆浩*3,武田英明*4

1) NTT コミュニケーション科学基礎研究所

2) 産総研 サイバーアシスト研究センター

3) 東芝 研究開発センター

4) 国立情報学研究所

今年10月に米国で開催されたセマンティックウェブ国際会議(ISWC2003) における研究動向について,意味的統合等の基礎,セマンティックウェブサービス,オントロジーとメタデータ,アプリケーションを中心に報告する.さらに,来年11月に広島で開催予定の ISWC2004 に向けて,今後の方向性について議論する.

原稿: (84KB)